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一口吸盡西江水(いっくにぐじんすせいこうのみず)


    千利休が参禅の師と仰いだ大徳寺の古渓宗珍(戦国大名越前朝倉氏の重鎮たる朝倉宗滴の嫡子と言われる。甫庵古渓とも) により示された禅語であり、この禅語により利休は大悟したとされる。

    「一口吸盡西江水」の禅語は複数の典籍に記されている。

    『龐居士語録』においては

    居士後之江西參馬祖大師 問曰 「不與萬法為侶者是什麼人」
    祖曰 「待汝一口吸盡西江水即向汝道」
    士於言下頓領玄旨。
    遂呈偈有心空及第句。

    居士 後の江西 馬祖大師に参じ、問うて曰く 「万法と侶(とも)と為らざる是れなんびとぞ」
    祖曰く 「汝の一口に西江の水を吸尽するを待ちて、即ち汝に向っていわん」
    士、言下に於いて頓し領玄旨を領す。
    遂に偈して、有心空及第の句を呈す。

    『法演禪師語録』においては

    龐居士問馬大師 「不與萬法為侶是什麼人」
    大師云 「待汝一口吸盡西江水 即向汝道」
    師云 「一口吸盡西江水 洛陽牡丹新吐蕊」

    龐居士 馬大師に問う 「万法と侶(とも)と為らざる是れなんびとぞ」
    大師云く 「汝の一口に西江の水を吸尽するを待ちて、即ち汝に向っていわん」
    師云く 「西江の水を一口に吸尽すれば 洛陽の牡丹 新たに蕊(ずい)を吐く」

    要約すれば、一口にて西江(黄河)の水を身体に納める事が出来るならば、悟りを得る事が適うだろうと言う解釈になるかと思われますが、 これは、かの弘法大師空海が室戸岬の御廚人窟(みくろど)において明星が口の中に飛び込んで来て悟りを得たと言う故事をも想起させるものです。 大河の水を身体全体に吸う事で、万物の根本原理と同一化して万物の何たるかや、宇宙について認識を得ると言う事でありましょう。 全てのモノは、元々は一つであったと言う事を指し示す禅語の一つかと考えられるでしょうか。